2021年衆院選、投票率が上昇した都道府県ランキング

2021年10月31日に投開票が行われた衆院選挙。各都道府県の投票率が前回2017年の衆院選からどのくらい上げ下げしたかが知りたかったのだけど、新聞記事では投票率都道府県ランキングは記事にしていても投票率の上げ下げの分析記事は見当たらなかった。各都道府県単位で前回よりどのくらい投票率が上がった、または下がったかという個別の記事はあっても、まとまった記事はなかった。

そこで、各都道府県の2021年衆院選投票率から2017年衆院選投票率を引いた差をまとめて表にし、ランキングにした。ほんとうは小選挙区や市町村ごとに数字を出して、その選挙区でどの政党が勝ったかなども記せば、もっと細かい分析ができそうなものだが、そこまでの気力はなかった。

 

順位 都道府県 投票率 前回投票率との差
1 大阪府 56.20 7.81
2 徳島県 53.86 7.39
3 兵庫県 54.29 5.67
4 高知県 57.34 5.47
5 京都府 56.32 5.42
6 和歌山県 58.24 5.28
7 神奈川県 56.29 4.32
8 愛媛県 54.98 4.24
9 千葉県 53.64 3.75
10 東京都 57.21 3.57
11 奈良県 59.13 3.47
12 宮崎県 53.66 3.18
13 宮城県 55.87 3.04
14 香川県 56.09 3.01
15 埼玉県 53.97 2.53
16 福島県 55.93 2.25
17 広島県 52.13 1.96
18 群馬県 53.89 1.92
19 福井県 57.77 1.85
20 鳥取県 58.16 1.73
21 富山県 55.68 1.68
22 鹿児島県 57.71 1.62
23 岐阜県 58.10 1.55
24 栃木県 53.06 1.41
25 愛知県 55.97 1.32
26 岩手県 60.38 1.23
27 茨城県 52.54 1.01
28 滋賀県 57.33 1.01
29 島根県 61.55 0.91
30 岡山県 50.94 0.85
31 新潟県 63.16 0.60
32 大分県 57.26 0.28
33 山形県 64.34 0.27
34 山梨県 60.57 -0.14
35 長崎県 56.89 -0.40
36 長野県 59.77 -0.58
37 熊本県 56.40 -0.62
38 三重県 56.17 -0.92
39 佐賀県 58.49 -0.97
40 石川県 57.13 -1.03
41 福岡県 52.12 -1.19
42 青森県 52.93 -1.24
43 沖縄県 54.90 -1.48
44 北海道 58.79 -1.51
45 静岡県 54.81 -1.86
46 秋田県 58.24 -2.33
47 山口県 49.67 -5.56
全国 55.93 2.25

 

見ての通り、1位は大阪府。さらに3位兵庫、5位京都、6位和歌山とベスト6までに近畿が4府県入る。2位徳島も実質関西圏といえるので、投票率が上がった上位5府県が関西である。で、関西で躍進した政党といえば維新の会であり、これら投票率が上がった府県では軒並み維新が票を集めている。

7位に入った神奈川県では、13区で自民党甘利明小選挙区で落選したことが注目された。13区は神奈川県の中でも特に投票率が高くなっていた。甘利落選は投票率上昇の成果ではないか。

4位高知は、日経のデータを見ると四国では珍しく立憲民主党が前回より票を集めているのがわかる。

vdata.nikkei.com

維新の関西での大躍進がいい例だが、投票率が上がると非自公票が増える。野党が元気で勢いがあるというのが、選挙に行かない無党派層が選挙に行きたくなる最低限の条件となっている。投票率を上げるには野党の支持率を上げる活動が必要。