公安外事警察の暴走

消えた「外事容疑性」シナリオ 公安部暴走の背景は チャート図入手:朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASRDR5Q0ZRDGUTIL043.html

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 捜索後の19年7月に作られたチャート図では、中国の「国家主席」や「党中央軍事委員会」が描かれ、軍関連とされる企業や研究者の名前も連なっていた。だが、中国では民生品を扱う企業でも党や軍傘下にあるケースは多く、そうした企業と外国企業との合弁も一般的という。どう軍事転用されたのか、肝心な部分は描かれていなかった。

こういう雑な考察のチャート図、旧Twitterや旧2chの炎上や祭りでよく作られる。Wikipediaでリンクを踏むみたいに、出てきた名前を網羅的にどんどんつなぎ合わせてストーリーを作っていく。そうしてできたストーリーは、捜査の端緒として使うだけならいいけど、そのストーリーありきで証拠集めしたり証拠を編集したりするのはただのカルト的な陰謀論活動家。

 

自分用に時系列を振り返り

2016年に大川原化工機(大川)が中国企業に噴霧乾燥機を輸出

2017年に公安外事課が捜査開始、大川が中国の軍需企業と合弁会社設立し日本の技術を盗ませている容疑

2018年に公安が大川に家宅捜索、公安は大川に噴霧乾燥機が軍事転用されたかのように匂わせる

2020年に公安が大川の3人を逮捕、その後も再逮捕を繰り返す

2021年に検察が不起訴

 

2017年はトランプ政権がスタートした年。

 

不起訴前までの初期報道振り返り

軍事転用可能な装置 中国に不正輸出か メーカー社長ら逮捕へ | NHKニュース

輸出規制品に該当せずと申告か 不正輸出の疑いで逮捕の社長 | NHKニュース

軍事転用可能な精密機械 韓国にも無許可輸出か | NHKニュース

スプレードライヤ不正輸出、収益優先か 規制は骨抜き:朝日新聞デジタル

軍事転用可能装置 韓国にも不正輸出容疑 メーカー社長ら再逮捕 | NHKニュース

再逮捕以降は翌年の不起訴まで報道は音沙汰なし。

主にNHK報道の見出しを集めたが、公安リークで世論誘導をしようとしている感あり。中韓に対する経済安保を訴えて保守・右派の愛国心感情に火を付け、起訴に持っていきたかったのか。ネットに残っていないテレビ報道でも解説者が安倍政権の意向に沿った形で経済安保が重要だから逮捕も当然、という論調で話していたような記憶(当てにならない)。